三方五湖(みかたごこ)
- 淡水、汽水、塩水と水質が違う五つの湖。川、湖、海のひとまとまりの生態系
- 湿地のタイプ:汽水湖
- 位置:北緯35度33分、東経136度52分/標高:0m/面積:1110ha
- 湿地のタイプ:汽水湖
- 保護の制度:国定公園特別地域
- 所在地:福井県若狭町、美浜町/登録:2005年11月

湿地の概要
三方五湖は、福井県の西岸、若狭湾に面したリアス式海岸にある、タイプが違う大小五つの湖である。常神(つねがみ)半島の付根にあって、周囲を標高395mの梅丈岳(ばいじょうだけ)などのゆるやかな丘陵に囲まれている。五つの湖は全て水路でつながっているが、それぞれの塩分濃度、面積、水深が異なり、淡水魚、汽水魚、回遊魚など多様な魚類が成育している。日本固有の魚種も多く見られる。湖とその周辺は、ヨシ━マコモ群落やヒシ━ヒルムシロ群落を主体とする水生・湿性植物群落で構成されている。
水質の違いによって水の色が微妙に違って見えるため、「五色の湖」といわれている。
多様な湖のタイプ:
海からもっとも離れた南側にある三方湖は淡水湖である。南側の上流部からは河川が流入する。平均水深は1.3mと、五つの湖の中でもっとも浅い。ハスやナガブナ、コイ、フナ、モロコ、ワカサギ、ウナギなどの淡水魚が生息する。
三方湖とつながる水月湖(すいげつこ)は、面積が400ヘクタールと最大。淡水と海水のまじった汽水湖で、最大水深は34m。
菅湖(すがこ)と久々子湖(くぐしこ)も汽水湖だが、水月湖、菅湖、久々子湖の順で塩分濃度は上がっていく。久々子湖は、満潮時には日本海から海水が逆流するため、高濃度の塩水になる。水月湖と久々子湖は300年以上前に開削された浦見側の水路によって結ばれている。
日向湖(ひるがこ)は完全な海水湖である。面積は92ヘクタールともっとも小さいが、平均水深は14mともっとも深い。コノシロ、サッパ、ウルメイワシ、サヨリなどの海水魚が生息している。水月湖とは200年ほど前に開通した通水トンネルによって結ばれている。
このようにタイプの違う五つの湖からなる三方五湖には、多様な魚類が生息するが、中でもハス、タモロコ、イチモンジタナゴ、ナガブナなど日本の固有種が多く生息する点で貴重な湖である。
梅丈岳からの五色の湖を眺め、五個をめぐる遊覧船、日本海沿岸漁業がもたらす豊かな海の幸・・・。若狭湾国定公園の三方五湖は一年中、観光客でにぎわっている。
【ハス】
体長20から28cm。コイ科の日本固有の淡水魚で、猛スピードで小魚に襲いかかって捕食する。もともとは三方五湖と琵琶湖にだけ分布していたが、三方湖はハスが自然分布する数少ない水域となった。
また、琵琶湖産のものと三方五湖産のものとではウロコの枚数が異なるなど、独自の地域個体群としても貴重である。
関連自治体
若狭町役場 Tel:0770-45-1111
http://www.town.fukui-wakasa.lg.jp/
美浜町役場 Tel:0770-32-6705
http://www.wakasamihama.jp/
当ページは湿地保全等の環境教育を目的に
下記、出典からの情報を掲載しております。

日本のラムサール条約湿地
━ 豊かな自然・多様な湿地と賢明な利用 ━
発行:環境省
http://www.env.go.jp/nature/ramsar_wetland/pamph02/index.html
